ありがとう、の涙しか流れなかった。
終始泣いていた。
サンボマスターは全てを肯定しているわけではない。
でも彼らにはまっすぐな芯があって、ひとつ、たしかにひとつ肯定しているものがある。
「ライブメンバー、音、ライブが行われているこの夜、このライブに来ているお前ら」だ。
だから、こんなにも愛を感じる。熱が伝わる。
自分のダメな部分を愛してくれているとか、そんな綺麗なものではない。
だけど、だけれども。”今日、ここにいること”は、それだけはずっと肯定してくれている。
そんな感じがした。
嫌そんなことはない。たしかに、いやな部分も愛せよ、自分を愛せよと、言ってくれているけれど。
自分の嫌なところ全てを肯定してくれている感じはしない。
でも自分のすべてが肯定されている気がする、と感じるのは。
まずはここにいることを肯定してくれているから。このライブに来ている間は、この音に吞まれている間は自分は今日まで生きていてよかった、と思える。ああまたここに帰ってくるんだ、って希望になる。
サンボマスターはそんな存在だ。
あまりにまっすぐ思いを届けてくれるから。
あまりにも強い熱量が、画面の外にまで届くんだから。
泣くしかない。
この感情を表すのに、泣く以外の術が使えなかった。なす術なしとはこのこと。
ぜったいに、あの音に巻き込まれたい。
私も一緒に伝説の一夜に携わりたい。
私の居場所、いつでも待ってくれている人。
あーあ、最高のライブだったなぁ!!!!!